チェーンソーを使用したあとの手入れはとても大事ですが、1日の作業を終えてからの手入れは「少し面倒だな」と思いがちです。
チェーンソーの手入れのなかでも、目立ては、チェンソーの切れ味良くし、安全性を確保する重要なものです。
今回は、目立ての手順のポイントを分かりやすく理解してもらい、適切な目立てを短時間で行えるよう、最低限必要な道具や方法、そのルーティーンをお伝えします。
目立てをするのはいつ?
目立ては、チェンソーの使用した後に行うことが効率的です。
チェンソーの使用後には、内部の木くずなどを取り除く必要があるので、清掃などの手入れを行いながら、破損した箇所がないかを確認します。。
木くずなどをきれいにした後に目立てを行うと、きれいな状態で目立て作業ができること、またチェンソーを使用した際に不具合を感じていた場合、必要に応じた補正ができること等からチェンソー使用後に目立てを行いましょう。
目立てに必要な道具
左から
・板(クランプを固定する)
・丸ヤスリ
・クランプ(ガイドバーを固定する)
・アングルプレート(角度を測る)
・ファイルゲージ(デプスゲージを調整する)
目立ての方法
ガイドバーをクランプで固定する
クランプを木や板に打ち込み、チェンソーのガイドバーを挟んで作業すると安定するので、目立ての正確性がアップします。
クランプや万力(まんりき)などで、なるべく固定するようにしましょう。
1番小さな刃に印をつける
ソーチェーンの刃の大きさが異なると切れ味が悪くなるため、1番小さな刃を見つけ研ぎ始めると刃の大きさがそろいやすくなります。
1番小さな刃を見つけたらマジックで印をつけ、印をした刃から研ぎ始めれば、ソーチェーン1周が研ぎ終わったときの目印にもなり分かりやすいです。
角度30度で研ぐ
アングルプレートをガイドバーにセットして、アングルプレートのラインに沿って、30度の角度を保ち丸ヤスリを動かしていきます。
上刃を30度でまっすぐに研ぐことで、ちょうど横刃の角度は60度になります。
この研ぐ方向は、手前から奥に向かって(上刃の狭い方から広い方へ)、一方通行で押し出すように研ぎます。
下の写真の赤矢印方向の一方通行で丸ヤスリを動かし、丸ヤスリを往復させてはいけません。
常に上から見える上刃を気にしがちですが、横刃もきちんと研ぐというイメージでヤスリを動かすとうまく研げます。
すべての刃を研ぐ
同じように全ての刃を研いで行きます。
上の写真のように、ヤスリホルダーを利用するとヤスリをセットするだけで簡単に目立て角度と高さが設定できます。正確に目立て作業を行うための便利な工具です。
作業前と作業後の刃の状態 ↓
作業後の写真のように、くすみがとれ表面がきれいに磨かれたのが確認できればOKです。
デプスゲージをチェックする
目立てが終わったら、ファイルゲージを用いてデプスゲージの飛び出し量を測定します。
デプスゲージにファイルゲージをかぶせて、はみ出ている箇所があれば平ヤスリをかけて削っていきます。丸ヤスリを使って削らないよう注意してください。
デプスゲージは、削り過ぎるとキックバックしやすくなるので、ファイルゲージでチェックして削り過ぎには注意してください。
今回は、目立てに最低限必要な道具で作業しました。
自動で目立てを行える道具もありますが、ひとつひとつ順序だてて目立てを行うと、難しいものではないと思います。
また、手袋をするなど、安全には十分気を付けておこなってください。
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