業務で刈払機を使わなくてはならない時のために、刈払機を使用するために必要な資格を取りました。
今回は、埼玉県大里郡寄居町にある株式会社FOREST COLLEGE さんにお世話になり、「刈払機取扱作業者安全衛生教育」を受けてきましたので、その必要性を含めて、どのような内容だったのかをお伝えします。
刈払機を使用するのに資格は必要か
資格は、必要な場合と必要でない場合があります。
刈払機は簡単に雑草を根元から刈ることができ、とても便利な道具ですが、刈払機に関する事故も耳にすることも多く、事故が発生してしまうと重大な怪我をともないます。
少し前には、大分県では、空き地で刈払機で作業をしていた男性が、近くで作業をしていた男性の首に刈払機の刈刃を当ててしまい、死亡事故となってしまいました。
また、回転している刈刃が障害物や地面が当たると、回転方向と反対側に刈刃が跳ね返ってしまうキックバックが発生することがあり、大変危険な道具です。
労働安全衛生法や規則では、事業者は、刈払機を使用する労働者に対して、刈払機の危険性や安全な使用方法、事故防止対策などを学ばせる刈払機取扱作業者安全衛生教育を行わなければならない旨規定されています。
よって、安全衛生教育は免許などの法令資格ではなく、事業者が労働者に対して、安全上必要な教育を行う必要があるということになります。
自宅の庭や畑などで自ら刈払機を使用する場合や友人の手伝いで使用する場合は、この教育の義務はありません。
しかし、現在の刈払機による事故の発生状況から、私的に使う場合でも、安全衛生教育を受けておくに越したことはありません。
(この教育を受けたことにより、「資格」や「免許」を取得するというものではなく、「刈払機取扱作業者安全衛生教育終了」ということになります。)
刈払機の資格を取るには
学科教育
科 目 | 範 囲 | 時 間 |
1 刈払機に関する知識 | ⑴ 刈払機の構造及び機能の概要 ⑵ 刈払機の選定 | 1時間 |
2 刈払機を使用する作業に関する知識 | ⑴ 作業計画の作成等 ⑵ 刈払機の取扱い ⑶ 作業の方法 | 1時間 |
3 刈払機の点検及び整備に関する知識 | ⑴ 刈払機の点検・整備 ⑵ 刈刃の目立て | 30分 |
4 振動障害及びその予防に関する知識 | ⑴ 振動障害の原因及び症状 ⑵ 振動障害の予防措置 | 2時間 |
5 関係法令 | ⑴ 労働安全衛生関係法令中の関係 条項及び関係通達中の関係事項等 | 30分 |
実技教育
科 目 | 範 囲 | 時 間 |
1 刈払機の作業等 | ⑴ 刈払機の取扱い ⑵ 作業の方法 ⑶ 刈払機の点検・整備の方法等 | 1時間 |
資格を取るまでの流れ
講習の申し込み
今回は、株式会社FOREST COLLEGEに予約の申し込みをしました。
この講習は、午前9時から午後4時の1日間のみで終了し、受講料は6,600円ですので、他の教習所などに比べるとかなり安いです。
今回はメールで予約して、必要な申込書や顔写真を郵送し受付してもらいましたが、Web上でも申込みできます。
講習の流れ
講習会場は、埼玉県大里郡寄居町にあるforest college内にある2階の教室で学科科目、屋外で実技科目の研修が行われました。
午前中は、教室内での座学です。
最初に配られた教科書の内容に従って、パワーポイントの画面とともに、刈払機の構造、各箇所の名前、刈払機の持ち方から始まり、刈る手順、刈刃の交換、事故事例、点検整備などの教示を受けました。
午後からは、屋外での実技科目が中心となります。
3人に1台の刈払機を担当し、燃料の入れ方、エンジンのかけ方、具体的な刈り方、整備点検方法など各自刈払機を扱い覚えていきます。
その後、決められた場所の草木を、先生の注意を受けながら、順番に刈っていきます。
実技科目では、特に立ち位置や姿勢、刈払機の肩掛けベルトの長さなど、深く考えずに何気なく使っていたところに関しても細かく教えてくれるので、基本的な取り扱いを学べました。
基本に忠実に作業していると、身体的にとても楽に刈れることが分かります。
今後、畑仕事や自分の趣味を含めて、刈払機を使用するときは、今まで以上に安全対策に意識を高めて、作業を行っていきたいと再認識できます。
>>FOREST COLLEGEのサイトはこちら
皆さんの中で、刈払機を使われる方は一度、安全衛生教育を受けてみてはいかがでしょうか。
コメント